建築物探訪ブログ

旅行先で訪れた著名な建築物を紹介するブログです。

竜王駅・南北駅前広場

 山梨県甲斐市竜王駅は著名な建築家が設計したとの話を聞き、いざ竜王駅へ

 

 駅の設計は安藤忠雄氏。国立競技場コンペティションの審査委員長を務め、渦中にあった人物ですが、表参道ヒルズを設計し、建築界のノーベル賞であるプリツカー賞を受賞しています。

 

 駅へ向かっていると巨大な屋根が姿を表します。

 

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 この大屋根は各辺を接合させた不等辺三角形が数多く集合した多面体で、まるで折り目をつけた紙を載せたような姿をしており、駅前広場、ロータリーを内包する巨大なものです。

 

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直径355mmの鋼管が大屋根を支える。このように陽の光が差し込む箇所も。

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南口ロータリー中央の木はシンボルツリーのケヤキ

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大屋根で用いられた二等辺三角形幾何学形態のパターンは駅舎にも用いられ、全体的な統一感を与える。

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屋根の起伏が伺える。

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北口のシンボルツリーはクスノキ

 この駅舎が立地する甲斐市は富士山、八ヶ岳甲斐駒ケ岳南アルプスを一望でき、市内を流れる釜無川は、武田信玄が治水工事として築いた信玄堤があり、また、北部には水晶を多く産出した昇仙峡があります。
 この駅のデザインは、信玄堤の「聖牛」と呼ばれる丸太によって作られた三角錐幾何学的形態、水晶の鉱物的特色、南北の地域をつなぎとめる「かすがい」をイメージしているとのこと。また、大屋根の起伏に富んだ形状は、自然に富んだ山梨の風景を連想させます。この建築はこの山梨の地を抽象化したものと言えるでしょう。